やまびこ観測所

世の中で起こっていることを観測して記事にしていきます。

ラグビー観戦を楽しんでいる(2)

ラグビーワールドカップ、日本代表がスコットランドに勝利。
自宅のテレビの前に体育座りをして、息を詰めて観ていた。
ほとんど家では飲まない上に、飲んだとしても1本のところの缶ビール、昨晩は2本も飲んでいた。
ラグビーはすごいな。

スポーツをしている人には共通の感覚なのかもしれないが、
選手のコメントなどで印象に残った内容を書き留めておく。


結局は、「目標を立てる」、「目標に向かって準備する」、「本番で力を出し切る」。
複数人の集まったチームでそれぞれのステップをいかにきっちりできるか、ということなのだろう。
当たり前のことがいかに難しいか……。
そもそも努力が苦手だったり、プレッシャーに弱かったり、という自分には学ぶことがたくさんだ。

選手達のコメントで多用される言葉は、おそらく彼らの準備の中でずっと共有されてきた言葉。
・「信じる」自分たちのやってきた努力を信じる
→相手チームのプレッシャーに打ち勝ち、平常心でプレーする
スポーツ、音楽、スピーチ、ちょっとしたプレゼンの場も……過度の緊張は本来出来ていたことを出来なくしたりする。音楽などでは、リハーサルの7割出せれば良い方、と耳にすることもある。練習と本番、失敗してもやり直しがきく場面と、きかない場面の差。
脳は状況を把握して、可能性を想像する。ペナルティゴールのキックが入れば味方に点が入る。この状況でポイントが入ればその後の試合の「流れ」が良い方向に向かう。キックが外れれば、試合時間はまだ長いので挽回の機会はあれど、せっかくのチャンスを失ったことになる……等。両チームの意識も、観客の目もすべて自分の蹴るボールに注がれる。体がこわばり、足がすくむ、手に脂汗がにじむ。それでも平静に自分のなすべきことを為すということ。
脳の一部の意識(理性)で、残りの本能的な部分や、体をコントロールしているのだろう。
困難な状況でも何かをやり遂げるという姿に感動してしまう。

・自分たちのスタイルをやりきる
実況などで、「準備してきたプレーをする」とか、「やりたいプレーが出来ていない」といった表現。
個々の特性、個人の集まりで成るチームの特性、強み弱みの分析、強い部分を伸ばす、弱い部分をリカバーする。対戦相手の特性を分析し、相手によって戦略、戦術を変えること。
準備して対応する、と相手の対応を予測してこれを封じるプレーをできるか、ということ。

・「目標と目的」
10月3日、NHKのニュース番組でのアイルランド戦での勝利についての浜畑……じゃなかった、廣瀬俊朗さんのコメント。
主将リーチ・マイケルのもと、チームが「目標」じゃなく「目的」にフォーカスできるようになった、と。
勝ち負けでなく、何を日本代表が目指すかということを考えられる、そうすると、持っている力以上のものが出せると。
正直、根性論とか精神論めいたものには抵抗感があるのだが、おそらくそういうことではない(それだけではない)。行動の先の先、をイメージできるかで、「力を振り絞れるか」が決まるのではないか。
代表選手のインタビューも、アイルランドサモア戦と、「ここがゴールではない」と強く意識している様子が印象的だった。選手が己にも言い聞かせている感じ。
日本ラグビーを盛り上げ、世界ラグビーを盛り上げる。もしくは、ラグビーで日本や世界を変える。本気で
それを信じていれば、ハードワークにも耐えられるし、痛くても走れるのだろう。なにかに熱中できれば、世界が変わるような感覚。
*根性論については、昔より許容できるようになったかもしれない。理論や事実に基づいて肉体を鍛錬するように、精神も鍛錬できるし、「メンタル」の持っていきかたが「フィジカル」に影響するっていうのも納得できる。鍛え抜かれたから走れるってのもあるけど、体力の限界にたどり着いた後もまだ走れる、ってのは本当に使命感というか……。特に今回の試合の終盤、選手の動きに涙。

・モメンタム、という言葉
チームで行うスポーツで、間を挟んで40分+40分。味方のミス、相手のファインプレー、「シマッタ」「ヤバい」からのリカバリーとか、うまくいってるからこのままミスせず行こうぜ!とか。「流れを作る」「流れを変える」そういうことが出来るのはすごい。組織の仕事だよなぁ……。終わった試合を解説されると、なるほど、と思うけど、刻一刻と変わる状況を把握してコントロールしていくのがすごいと思う。
もちろん、過去の経験から得られるものがあって、実行できていくのだろうけども。
試合の合間合間で固まって話して、サッと散る、そういうシーンが印象的だった。

 

開幕直後の特番を見てたときのメモを振り返ったら、試合を何試合か見た後だからこその納得感があった。
>ミスを恐れることがミス
>分析するときは分析、分かるように努力する
>本当に強いのは、相手の攻撃を断つことのできるチーム
>シンプルな判断を短い時間で下しながらコミュニケーションを取るのはすごく高度
>仲間と具体的なイメージを共有すること。誰をマークすべきか、互いの役割を明確にし仲間を信じてプレーする
>疲れが激しくなると判断が鈍くなる。そういうときにでも仲間と意思疎通できるようにする

 

しかし、日本が強豪に勝って嬉しいのももちろんだが、良い試合を観られて楽しかった!
ほとんどスポーツに興味がなかった自分がこんな感想を抱いているのが不思議。このままラグビーファンになってしまうのかはまだ解らないが、なにか熱中できることがあると、日常生活に張りがでるから良いな。


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銀座ウエストのリーフパイも、ワールドカップ仕様に。

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もう、リーフパイじゃなくてラグビーパイのままにしてもいいんじゃないかな!?

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